ディープな旅 ネパールとインドその2ー瞑想キャンプ

キャンプの宿舎で、私に肩を抱かれ少々キンチョーの面持ちで写真を撮られたエレバーターガールならぬエレベーターおじさんは、日を追うごとに顔を合わせるとニッコリと微笑んでくれました。

一昨年のキャンプは、ジャイナ教(テーラパンタ派)本部のあるラドヌーンで開催されました。
先々代のアチャリア・マハー・トルーシー生誕100周年記念イベントがあり、本部も気合入りまくり。

それまでも朝5:30から21:00くらいまであったのが、一昨年はさらにハードになって、朝の5:30から22:00近くまで、講義と瞑想実習が分刻みのスケジュールで、それはそれは大変でした。(詳細は2014年の「インド瞑想の旅」を参照)

なぜゆえにこんなに過密スケジュールなのかというのが、ごく最近TVでインドの教育制度を観て判明しました。
日本では6歳から学校に行き始めますが、インドでは就学年齢がもっと早く、1日の授業時間もとても長いのです。
休憩時間は無し!
トイレは許可証を提示して、各自行きたい時に行くのだそうです。
自宅でも勉強をし、いつ遊ぶんだろうか?

なーるほど、インド人は頭脳優秀な訳だ。
ゆとり教育なんて以ての外って感じのようです。

授業風景

授業風景

で・・・今回は、もう少しゆったりスケジュールをお願いしたところ
思いっきりゆったりになり、午前中2クラス、午後2クラスだけになり、カルマを落とすべく気合十分で参加したのにメチャ拍子抜け。

キャンプに参加すると、Tシャツ、パンツとちゃんちゃんこが支給されます。
毎回同じデザインで、これを私はもう何setも持っていますが、このちゃんちゃんこがカッコ悪いなといつも思いますが仕方ないか・・・。

拍子抜けの授業回数にもめげず、私達は自主的に朝暗いうちから起きて、宿舎の隣にあるテントの屋根だけがついた集会所で朝ヨガを行いました。
日が昇り、お掃除のスタッフが三々五々集まってくると、ヨガをやっている私たちを珍しそうに見学。

暗いうちから朝ヨガと瞑想

暗いうちから朝ヨガと瞑想

瞑想その他の指導をしてくれたのは、まずムニ・シュラマンジー。
このムニはどんぐり眼が特徴で、日本との連絡係りや世話役をしてくれていますが、日本語をちょっと話します。
今から26年前、9歳の時に出家し、今ではアチャリア・マハー・シュラーマンの側近です。
6歳の頃に日本人と初めて会い、本人いわく日本人とは心が繋がっているとのこと。24年くらい前に在日インド人の人に日本語を習ったそうです。

なんとなく頭の格好がアチャリアとよく似ており、いかにも頭が良さそう。

アチャリア・マハー・シュラーマン 現在の最高指導者です

アチャリア・マハー・シュラーマン 現在の最高指導者です

ムニは髪が伸びた人と坊主頭の人と、中半端な髪の長さの人とそれぞれです。ヘアーカット等もちろん床屋さんには行きません。
それは半年に一度とか、定期的に髪が伸びたら、カミソリなどは所有せず、髪を剃るときに小さな虫たちを殺さないため、お互いに毛抜きで抜き合うのですが、この二人を見る限り、その手間は省けそう(苦笑)

私たしのお世話役 ムニ・シュラマンジー

私たちのお世話役 ムニ・シュラマンジー

お次の先生は、一昨年も指導してくれたランジット先生。
お年を召したお父様といつも一緒で、今回もお父様は授業中、部屋の片隅に座っていらっしゃいました。親孝行なんですよねェ。
傍で見ていて心がほっくりします。
この先生は気持ちが速るのかすごい早口で、通訳泣かせです。
普段は実に穏やかな人ですが、一旦講義が始まると口角泡を飛ばしながら、弾丸のように話し始めて止まらなくなります。(汗)

初めてキャンプに同行したガイド兼通訳のスメド・シャカさんは、ネパールの方ですが、額に汗しながら実に一生懸命に通訳してくれました。
ご苦労様です。m(_ _)m

ランジット先生と通訳のスメドさん

ランジット先生と通訳のスメドさん

そしてお馴染みのムニ・ジャイ・クマールジ。
私が尊敬するムニのうちの一人で、憧れの人です。
授業を受ける前に宿舎で顔を合わせた時、覚えていてくれて、ニッコリと微笑んでくれて手を振ってくれました。
きゃぁ~!
もう私はそれだけで天にも昇る気分♪
胸ドキドキ。
本当なら私が得意なハグをしたいところですが、女性は60cm以上ムニに近寄ってはいけないため、グッと堪えました。
異性に誤って触れたとしても、ムニが3日間断食しなければいけないからね。(苦笑)
この時ばかりは男性になりたいと思いました。

ムニ・ジャイ・クマールジと若いムニたち 久しぶりに会って世間話

ムニ・ジャイ・クマールジと若いムニたち 久しぶりに会って世間話

初めて2007年にキャンプに参加した時から、ずっと毎回瞑想を担当してくれていますが、日本人がとても好きなようです。
彼の瞑想の誘導は、声のトーンといい、間の取り方、リズムなどとても心地よく、深い瞑想に入れます。
一昨年、唯一体を動かして瞑想する「幸せの雨が降る」がとても楽しく気持ちが良かったので、今回もリクエストしました。
瞑想中は目を閉じるのですが、いかにも楽しそうにマントラを唱えている彼の様子が見たくて、掟を破って薄目を開けてちらっと私は・・・見た。
笑みをたたえながらやっぱりとても楽しそうでした。

あこがれのムニ・ジャイ・クマールジと

あこがれのムニ・ジャイ・クマールジと

私は、子供の頃から歌手やスター、映画俳優などに夢中になることがなく、結構覚めた子でしたが、今持ってそういうのがなく、歌手などを追っかけをするほどのファンだという人をいつも羨ましいなと思っていました。
それほどまでに夢中になれるって素敵じゃないですか!
今、私が夢中になっているというか、世界で一番会いたい人と言ったら
すかさずこのムニ・ジャイ・クマールジと指名します。
向こうはどう思っているかわかんないけど(汗)

「幸せの雨が降る」は「アーナンドーメイ ワラサティ ワラサティ」(私の上に幸せの雨が降る)、「ドーメイ ドゥーカン ドーメイ ドゥーカン」(私には苦しみがない)とリフレインするマントラ瞑想です。

ある日、他の人がその「幸せの雨が降る」をやってくれました。
ところがムニ・ジャイ・クマールジのものとは全く違う???
何故、どこが違うのか?!?
とても不思議でした。

もちろん声の質やトーン、間の取り方があるとは思うのですが、究極的には心がこもっているかどうか・・・。
そこが違うのではないかと思いました。
私たちも指導をする際、とても大切なものを教えてもらったような気がしました。

廊下でばったりムニ・ジャイ・クマールジにあった際に、私は思わず日本語で「ムニの幸せの雨の方が絶対楽しい♪」と言ったら、彼は満面の笑みをたたえ、嬉しそうに一緒に笑ってくれました。
日本語が通じた・・・まさか?!?

さて、次回は書ききれなかった坂本先生のアワード受賞式のお話です。
乞うご期待!
To be continued!



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