2019年インド瞑想キャンプ その5 自戒 

しばらくブログが前回の第4弾から日が過ぎてしまいましたが、再スタートです。よろしくお願いいたします。

三大戒律

1、アヒムサー 非暴力、不殺生

2、アッパリグラハ 無所有、無執着

3、アネカンタ 非独善主義

これは ジャイナ教の 三大戒律で、アヒムサー はインド独立の 象徴であるマハトマ・ガンディー の「非暴力」で良く知られていますよね。

五つの自戒

さらにジャイナ教では「五つの自戒」があります。

禁戒、勧戒のことをウップサムパダ(Upsampada)といいます。

パタンジャリのヨガの八段階には、ヤマ(禁戒)、ニヤマ( 勧戒 )がありますが、プレクシャ・ディヤーナにおける日常生活における心や気構えの教えです。

1、バーバクリア 心と身体の調和(気づきの心、今に生きる)

2、プラティクリア ヴィラティ 反応しないこと   

3、マイトゥリ 普遍的な友好                  

4、ミット アハー 食の自制              

5、ミット バーシャン 発言の自制

何を隠そう、私は自戒を含め、毎朝亡き父や母の遺影にお茶や線香をあげる際に、この言葉を唱えています。

毎日唱えているものの、私は弱い人間のため、なかなかこれが実行できないんですねぇ。まずすぐに反応しちゃう! 

他から受けた言動に対して、泰然自若として反動的態度を抑え、心の平静を保つことの難しさ!

キャンプでのクラス風景

自分の前世は日本人ではないかというムニ・シュラマンジーは、2015年のキャンプの時もこのウップサムパダについてお話しされていましたが、今回もこのお話をされました。

人生のカルマ(業)を除くためには、瞑想をし生きることを学ぶことであると。

1、バーバクリア 

過去にとらわれ、未来に恐怖を感じていては今を生きることはできない。仕事や食事をすることも、スマホを見ながら食べるのではなく、そのことに専念して邪念を抱かない。

2、プラティクリア ヴィラティ 

すべての出来事を好き嫌いの感情を抱かず、そのまま受け取る。カッと反応して言葉や表情に出さない。

3、マイトゥリ 

すべての生き物と仲良くする。何かあっても、あなたを許します。私も許してくださいという気持ちが大事である。

4、ミット アハー 

腹八分目で何をどのように食べるか。食べ過ぎないことが重要。人に必要なのは50%の食物、20%の水分、30%の空気なのだそうです。

5、ミット バーシャン 

舌は食べることと話をする一つで二つの働きをしている。話をするときは考えて話をし、必要なことだけを言い、良い言葉を選んで、余計なことは口にしない。

前世日本人かも?というムニ シュラマンジー

キャンプの講義では、身近なことを取り上げて、実にわかりやすくお話をしてくれます。

そこで私はムニに質問しました。私は毎日ウップサムパダを唱えていても、なかなか実行できないが、どうしたらいいだろうか?と。

するとムニは「それらを守れなかったら、自分に対して罰を与えると良いですよ。例えばその日はスマホを触らないとか・・・。」と話された。

その時私は何も考えずにすぐに口にした言葉は「じゃあ、禁酒すればいいのかしら?」

私がお酒好きだと知る仲間は、みんなにアハハと笑われ、ムニも苦笑いしていたが、ジャイナ教では、飲酒と菜食主義は絶対でありアルコールの話などするのはNG! 

なので坂本先生に「ムニの前で飲酒の話をするのはケシカラン!」と怒られちゃいました。余計なことをすぐに口にする私。これがミットバーシャン! 😣あちゃー

反省

愚痴と反応

さらに別なある日のこと。サマニー サンマッティの講義で

「気分を悪くして激高した時、心はどこにありますか? 心は心臓にあるのですか?」と問われたので、私は「心は心臓ではなく、脳だと思います」と答えると、「そう心臓は単なる内臓で、前頭葉の刺激で感情が湧き出ます。」

「愚痴をこぼすときのネガティブなことをどうとらえるか! 傷ついたときは、ゆっくりと静かに考える。エゴが強いと傷つく度合いが深くなる。自分への信頼がきちんとあると、相手に何か問題があることを理解できる」と話されました。

サマニー サンマッティと通訳のチーちゃん

「女の愚痴は耳で聞いても頭に残すな。

男はコンクリートの壁、女はガラスの壁。

愚痴を言う前に、あなたの言うことは真実か? 

それを口にすることであなたや私、そして誰かの役に立ちますか? 

女性はガラスのようなエゴのために、他の人の話をしたがる。

他人の話をする前に、大きな目標をもってそれを忘れずに、価値あることに時間を費やしなさい。

ジョーティケンドラに白い色を思い描き、自分のできることや強みを知り、それを生かすべく分析し、目標を持てるようにする。」

というお話をされたとき、インド初めてキャンプも初めてという、いつも静かで心優しいS君が、サマニーに相談をした。

「職場はほとんど女性ばかりなのですが、ある女性が夜中に電話をかけてきて、同じ職場の人間関係の話を朝方まで延々と話すのでとても困っています。

僕は、そういう相手にはっきり断れないから、どうしたらいいでしょうか?」

みんなして「ええええ~っ!!! それは困ったねぇ。でもその人はH君に好意を持っているんじゃないの? 電話に出なければいいんじゃないの?」とあれやこれや助言していたら。

ムニにならないかと勧誘され、如何にも見た感じもムニに見える日頃物静かな武ちゃんが、膝立ちになって怒声を上げた。

「バカヤロー! 今一体何時だと思っているんだ。いい加減にしろ!と言って、ガチャンと電話を切ればいいんだ!」と顔を真っ赤にし、額の青筋を私はしっかり見逃さなかった。

見かけはほぼムニ! 武ちゃん

日頃の武ちゃんからは想像できない姿である。

みんな呆気にとられて口をぽかんとあけていた何秒後かに、サマニー サンマッティは静かにこう言った。

「それは・・・イケマセン」

その一言で大爆笑。

まさに反応 プラティクリア ヴィラティでした。

日本人クラスは本当に笑い声が絶えない楽しいクラスです。

まだまだ続きます。Be continues♪



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